緩和ケア
緩和ケアとは?
緩和ケアとは、がんなどの重い病気と診断された時から、からだやこころの苦痛をやわらげ、その人らしく生きていくことができるようケアしていくことです。
様々な苦痛を和らげるよう対処していくことは、病気の治療と同じように大切です。
緩和ケアは治療と同時に受けることができます。
緩和ケアチームとは?
緩和ケアチームは、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、リハビリ療法士、社会福祉士などにより構成され、緩和ケアに取り組んでいます。
チームメンバーの役割を紹介します。
医師
緩和ケアの対象はがんだけでなく、心不全などの慢性疾患といったつらい症状でお悩みの方にも対応しています。緩和ケアチームには各分野の医師が総勢18名(※2022.9月時点)所属していますので、患者さんの症状を多方面から診断し、適切な処置を行います。
また、緩和ケア科に限らず、当院に勤務する医師のほとんどが緩和ケア研修を受講していますので、まずは主治医にご相談ください。
<所属医師>
- 総合診療科
- 緩和ケア科
- 循環器科
- 放射線治療科
- 臨床腫瘍科
- 精神神経科
- 小児科
- 麻酔科
看護師
緩和ケア認定看護師、がん看護専門看護師、慢性心不全看護認定看護師を含む複数の看護師で構成。熟練した看護技術と知識を持ち、患者さんに寄り添いながら一緒に考え、症状の緩和に努めます。
薬剤師
患者さんの状態を細かく把握し、薬物療法の提案・支援を行います。また薬剤についての服薬指導等で患者さんの不安や誤解を取り除き、副作用への対策を取る事で症状が軽減できるよう努めます。
管理栄養士
治療中の食欲不振・吐き気・味覚の変化など、様々な症状に応じて食べやすいメニューへの変更を行います。
また、退院後の食事のご相談にも対応します。
リハビリ療法士
薬物療法の影響や、入院生活により体力が低下し、日常生活の動きが困難になった患者さんに対し、リハビリテーション専門職がその患者さんに必要なリハビリを組み合わせて実施しています。
臨床心理士
病気の告知等で気持ちのつらさを抱えている方や、病気に対して不安を感じている方に対し、話を聞くことで心の痛みを緩和できるよう努めます。ご本人だけでなく、ご家族の不安にも対応しています。
社会福祉士/在宅診療医
社会福祉士からは、各種保険や福祉制度の利用、退院後の仕事と治療の両立について。在宅診療医からは在宅治療や訪問介護についてなど、患者さんが退院後の生活に不安がないよう、それぞれ専門的な角度からアドバイスいたします。
疼痛管理の一つとしての神経ブロック治療について
痛みという症状は、痛みが生じている場所からの刺激が脳に伝わることによって感じることになります。この刺激を脳に伝える経路である「神経」に薬や高周波を作用させることで、刺激を弱めて痛みを感じにくくすることができます。
当院では鎮痛薬で抑えきれない痛みや、お薬が副作用などのために継続できない患者さんなどに神経ブロック治療を行っています。
神経ブロック治療を行うと直接痛みを和らげる効果はもちろん、鎮痛薬の使用量を減らす、または増量を抑える効果が期待できます。痛みが和らぐことによって精神的なストレスも少なくなる場合があります。
神経ブロック治療は病気の時期に関わらずいつでも行うことができますし、超音波やレントゲン、CTを使うことで体中どこにでも行うことができます。痛みでお困りの際は是非緩和ケア科にご相談ください。
神経ブロック治療の様子
緩和ケア外来
当院では、緩和ケア外来を開設しています。
月・火・木曜日 10:00~12:00、13:00~14:00
2022年4月から緩和ケア科が新設されました。
より多くの方への外来での対応や入院から
退院後の在宅まで切れ目なくケアを提供していきたいと思っています。
緩和ケアについての相談窓口
がん相談支援センターにご相談ください。
相談日:月~金(休診日を除く)
時間:8:30~17:15
場所:1階がん相談支援センター
(やおよろず相談プラザ内)
電話:0853-30-6500(直通)
直接お越しいただくか、電話でご相談ください。
相談は無料です。
緩和ケア研修会
緩和ケア研修会は、「がん診療に携わるすべての医療従事者が基本的な緩和ケアを理解し、知識と技術を習得する」ことを目標とした厚生労働省が認める研修会です。