情報化による質の高い医療

情報化による質の高い医療

当院では、1999年8月に総合病院としては国内で最も早く電子カルテを導入しました。

私たちは、電子カルテシステムを核として、看護、検査、経営分析、物流管理等あらゆる分野で利用されるシステムを有機的に結びつけた病院システム全体を「統合情報システム(IIMS※)」と呼んでいます。

※IIMS = Integrated Intelligent Management System
このIIMSの導入により、チーム医療に欠かせない情報共有を高いレベルで実現し、安全で質の高い医療を提供するとともに、効率的な病院運営に寄与しています。

待たせない・持たせない・分かりやすい

IIMSの導入により、各システムが病院内のネットワークで結びつくことで、受付・検査・会計等の必要な情報が、紙が動かなくとも瞬時に必要な部門に移動し、ペーパレス化と迅速化が実現しています。また、コンピュータの画面を利用してビジュアルに、分かりやすい「インフォームド・コンセント」を推進していきます。

安全・安心の確保

IIMSでは、データ化された情報を活用して、患者さんと注射等の取り違いを防止する「認証システム」や、薬の飲み合わせをチェックする「チェックシステム」など、医療安全の確保に大きく役立たせています。

情報セキュリティの確保

私たちは、電子化された診療情報等を活用する一方で、シンクライアントシステムの導入や証跡管理システム等、システムによる十分な情報の保護対策を講じています。また、院内のセキュリティの維持向上に必要な体制の整備や教育の実施など、ソフト・ハード両面における万全のセキュリティ確保に努めています。

進化するシステム

当院のIIMSの核である電子カルテシステムは、全国で唯一自己開発型システム※を採用しています。1999年8月の運用開始後、2005年2月に第二世代に、そして2011年12月には第三世代のIIMS3に更新を行いました。第2世代では高速化や使い勝手の向上のほかレントゲン等のフィルムレス化等を行い、第3世代では患者の安全安心の向上、セキュリティ向上等の機能拡張を行っています。また平時の運用においても新たな周辺システムの導入や制度・運用の変更、現場のニーズに応じて日々進化しています。

※自己開発型システム
当院では、「医療の質の向上、病院管理運営の効率化、患者サービスの向上」という目的を実現するための方法論として、基本構想から7年を費やして共同開発企業とともに自ら情報システムの開発を行いました。
「一元化、共有化、標準化」のコンセプトのもと、一患者一診療録への移行、業務マニュアル・業務フロー(運用概念図)の作成などを通じて必要な機能を一から構築し、現在の電子カルテシステムの基礎を構築しました。