産婦人科
産婦人科
更新日 令和7年3月1日
診療科概要
当院の産婦人科の病床数は37床、2023年の22週以降の総分娩数582例、腹腔鏡を含む開腹手術62件、婦人科進行悪性腫瘍数16例、子宮頚部上皮内腫瘍に対する円錐切除25例です。非常勤含めた産婦人科医7名により、一般的な産婦人科医療と救命救急医療を行っています。さらに、ハイリスク周産期医療、婦人科悪性腫瘍、不妊治療などの高度・特殊医療は特殊外来を中心に分担して行っています。全員の医療レベルアップのため、毎朝カンファレンスをして、皆さんにより良い医療を提供できるように努力しています。
1.周産期診療
分娩はセントラルモニターの管理下、semiLDR(4室)で行い、「安全な」「快適な」「自然な」「家族的な」分娩を心がけ、可能な限りカンガルーケアを実践し、産後は母子同室により母性を育むといったバランスのとれた周産期管理を目標としています。また2019年6月から院内助産を開始し、産婦さんの自然な分娩に寄り添っています。
妊婦健診は、助産師と医師が連携しながら異常の予防・早期発見に努め、充実した保健指導やバースプランの作成を目指しています。社会・経済的、医療福祉に不安のある患者さんには医療ソーシャルワーカーが親切に相談に応じます。
ハイリスク妊婦外来では、多胎妊娠、合併症妊娠、子宮内胎児発育不全、羊水異常、胎児・胎盤異常などの管理を行い、早産防止、異常の早期発見・早期治療に努めています。その他、産後健診、すこやか外来(助産師による乳房ケア)など患者さんのニーズに応じた特殊外来を行っています。
2.婦人科診療
良性の卵巣腫瘍、子宮内膜症、異所性妊娠の適応例では、腹腔鏡下手術を積極的に施行しています。
婦人科悪性腫瘍については、早期発見・早期治療に努めており、特に子宮頸がん検診ではHPV検査併用検診を推進しています。子宮頸部円錐切除術は日帰り手術で行うこともあります。手術は子宮がん、卵巣癌の根治術が可能です。治療は患者さんの希望、年齢・体力、悪性腫瘍の病理学的悪性度・進展度に応じ、個人のQOLを第一に考えた個別治療をしています。抗がん剤治療・放射線治療も通院で行うことが可能です。
3.不妊・内分泌診療
不妊症については、軽度不妊症治療から人工授精を行っています。不育症の患者さんに対しても、アスピリン・ヘパリン療法を積極的に行っています。必要時、周産期、不妊症、不育症に対して遺伝カウンセリングも行っています。
4.女性のヘルスケア
更年期障害に対しホルモン補充療法等を行い、骨密度測定、乳癌検診も行っています。ライフサイクルに合わせた全年代助成のホルモン療法や漢方治療など、ヘルスケアを行っています。
5.教育活動
- 1) 定期的院外教育活動
- 特別非常勤嘱託医師 岩成 治 島根県立大学 非常勤講師
- 消防学校の講義 宮本 純子
- 2) 定期的院内勉強会
- 産婦人科合同カンファレンス 月・水~金(8:30-9:00)
- 産婦人科術前カンファレンス 火 (8:15-9:00)
- ハイリスク妊産婦カンファレンス 第3火曜日 (16:00-17:00)
- 周産期カンファレンス 第2水曜日 (16:30-17:30)
6.学会活動
- 日本産科婦人科学会 日本女性医学学会
- 日本周産期・新生児医学会 日本生殖医学会
- 日本臨床細胞学会
- 日本婦人科腫瘍学会 日本遺伝カウンセリング学会
- 日本産科婦人科内視鏡学会
- 島根母性衛生学会 (日本産婦人科手術学会)
広報番組の紹介
当院では、医療に関する情報や病院の取組などを紹介する広報番組を制作し、県内ケーブルテレビおよびYouTubeチャンネルでご紹介しています。
当科に関連する内容を取り上げた動画を下記からご視聴いただけます。

子宮動脈塞栓術(UAE)(2021年9月放送)

安心なお産を全力サポート!(前編)(2021年11月放送)

安心なお産を全力サポート!(後編)(2022年1月放送)

「特集:安心なお産を全力サポート(産後充実編)」(2023年5月放送)
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・その他 |
---|---|---|
産婦人科部長 | 奈良井 曜子 (ならい ようこ) |
平成9年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医・指導医 女性ヘルスケア暫定指導医 母体保護法指定医 NCPRインストラクター 緩和ケア研修会修了 |
産婦人科医長 | 坪倉 かおり (つぼくら かおり) |
平成12年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 女性ヘルスケア専門医 母体保護法指定医 J-MELSインストラクター 緩和ケア研修会修了 |
佐藤 絵美 (さとう えみ) |
平成23年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 緩和ケア研修会修了 臨床研修指導医 |
|
特別非常勤医師 | 岩成 治 (いわなり おさむ) |
昭和51年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 日本臨床細胞学会 細胞診専門医 日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医 日本がん検診・診断学会 認定医 麻酔科標榜医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
非常勤医師 | 森山 政司 (もりやま まさし) |
昭和56年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
田中 綾子 (たなか あやこ) |
平成16年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 緩和ケア研修会修了 |
宮本 純子 (みやもと じゅんこ) |
平成21年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 日本産婦人科遺伝診療学会認定医(周産期) 緩和ケア研修会修了 |
診療応援医師 | 吉野 直樹 (よしの なおき) |
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 臨床遺伝専門医制度委員会(人類遺伝学会、日本遺伝カウンセリング学会) 臨床遺伝専門医 日本生殖医学会生殖医療専門医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |