臨床腫瘍科
臨床腫瘍科
更新日 2025年4月1日
診療科概要
島根県立中央病院 臨床腫瘍科は2017年に設立されました。
従来のがんの治療では、胃や腸のがんなら消化器専門、肺がんなら呼吸器専門の内科や外科、白血病なら血液内科というように、がんができた臓器に対応した診療科が治療を担ってきました。 しかし、最近では違う臓器にできるがんにも生物学的・遺伝学的に共通した性質があることが明らかになり、これらを利用した臓器の垣根を越える治療法の開発が急速に進んでいます。
臨床腫瘍科はこのような臓器横断的な治療戦略を立てるために、それぞれの「臓器の専門家」ではなく臓器を越えた「がんの専門家」として、院内のがん化学療法(抗がん薬治療)の運営を通じた安全ながん医療の実施や副作用のマネジメント、複雑な背景のあるケースや標準的な治療が定まっていない希少がん、がんゲノム医療・遺伝性腫瘍などの診療を担っています。
また近年は「がんゲノム医療」と呼ばれる、がんゲノムプロファイリング検査などの遺伝子検査を利用した治療選択が、臓器横断的ながん医療の大きな武器として発展してきました。当科では各科と協調してゲノム医療を推進しており、がんゲノム医療連携病院として保険診療での遺伝子パネル検査や、臨床研究・治験を通じたゲノム医療などを提供するためのがんゲノム外来も行っています。
その他にも様々な点で患者さんが安心して治療や生活を続けられるように、各領域の医師や看護師、薬剤師、緩和ケアチーム、ソーシャルワーカーなどと協力して、がんの治療を提供したいと考えています。がんの治療やゲノム検査のことだけでなく痛みや生活や仕事のことなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・所属学会・その他 |
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臨床腫瘍科部長 | 川上 耕史 (かわかみ こうし) |
2002年卒 島根大学医学博士(2012年) 日本内科学会 総合内科専門医 日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医・指導医 日本がん治療認定機構 がん治療認定医 島根大学医学部臨床准教授 緩和ケア研修会修了 |