循環器科

更新日 令和7年9月12日

診療科概要

 高齢化や食生活の欧米化が進む中、高血圧、糖尿病、脂質異常などの生活習慣病を背景とし、狭心症、心筋梗塞、心房細動、心不全などの心臓病は増加の一途を辿っています。そして心臓病は日本人の死因において癌(がん)に次いで多い病気です。この様な心臓病に対し迅速で的確な診断を行い、わかりやすい説明と適切な治療を行うよう心掛けております。また、急性心筋梗塞を始めとした急性期循環器疾患には24時間体制で対応し、地域医療のニーズに応えるとともに、最先端の循環器診療を提供できるようスタッフ一同日夜精進しています。

対象疾患;すべての循環器疾患に対応いたします

 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、弁膜症、不整脈(心房細動など)、心筋疾患(拡張型心筋症、肥大型心筋症、心筋炎、心アミロイドーシス、心サルコイドーシスなど)、生活習慣病(高血圧、脂質異常など)、動脈硬化性疾患(大動脈解離、閉塞性動脈硬化症など)、肺血栓塞栓症、カテーテル治療(冠動脈、抹消動脈、カテーテルアブレーション、下大静脈フィルターなど)、心臓植え込み型電気デバイス(CIED)移植術(ペースメーカー、埋込型除細動器(ICD)、両心室ペーシング(CRTP)、両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRTD))など、あらゆる循環器疾患に対応いたします。
 令和4年11月よりIMPELLA(インペラ:循環補助用心内留置型ポンプカテーテル)を県内で最初に導入し、心原性ショックに対する救命率の向上に努めています。虚血性心疾患に対する治療デバイスとしては、特殊カテーテルによる冠動脈形成術実施施設(ダイアモンドバック実施施設)(令和3年)、IVLカテーテル(血管内破砕術)実施施設(令和5年)の認定を取得し、より複雑病変に対する治療を可能にしています。心不全療養指導士の育成にも力を入れており、また令和6年7月には『トランスサイレチン型心アミロイドーシス疾患修飾薬導入施設』の認定を取得したことで、幅広く、より質の高い心不全診療を目指しています。さらに、近年、CIEDのリードレス化が進んでおり、当院でも、皮下植込み型除細動器(S-ICD)やリードレスペースメーカーの移植術を行っています。アブレーションの分野においては心房細動アブレーションの新たな手法として、パルスフィールドアブレーションを導入予定です。これらは、より有効な治療を提供するための大きな武器となっています。

質の高い医療を提供いたします

当院は以下の4つの学会に認定された指定研修施設となっています。

  1. 日本内科学会認定医制度教育病院
  2. 日本循環器学会認定循環器専門医指定研修施設
  3. 日本心血管インターベンション学会(CVIT)認定研修施設
  4. 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設

また当院は施設基準のある、以下の特殊治療の認定施設です。

  1. 冠動脈治療に用いるロータブレーター、ダイアモンドバック、IVLシステム(血管内破砕術)
  2. 経静脈植込み型除細動器(TV-ICD)、CRTP、CRTD 、S-ICD、リードレスペースメーカー
  3. IMPELLA(インペラ:循環補助用心内留置型ポンプカテーテル)

入院中の治療計画、経過のご説明

 心臓カテーテル検査やペースメーカー移植術の入院などの際は、治療計画や退院予定日をわかりやすい日程表(クリニカルパス)にして説明し、お渡ししています。入院中の不安の解消や、退院後のスムーズな社会復帰に役立てていただいております。さらに、令和5年度より、一部の心不全入院においてもクリニカルパスを導入して、適切なタイミングで必要な介入を行うことで、入院期間の短縮とスムーズな自宅療養への意向を図っています。

近年の主たる入院検査・治療件数

  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
心臓カテーテル検査(冠動脈造影など) 862 949 967 993 908 774 655 512
冠動脈治療(ステントなど) 272 259 245 276 257 196 249 237
心臓植込み型電気デバイス移植術 73 78 93 94 112 105 100 135
カテーテルアブレーション(心房細動など) 123 135 188 195 159 122 157 153

広報番組の紹介

当院では、医療に関する情報や病院の取組などを紹介する広報番組を制作し、県内ケーブルテレビおよびYouTubeチャンネルでご紹介しています。
当科に関連する内容を取り上げた動画を下記からご視聴いただけます。


心筋梗塞 (2019年11月放送)


心房細動
(2021年1月放送)


「特集:高機能ドック スタート」
(2023年11月放送)

スタッフ紹介

役職 氏名 資格・その他
副院長 小田 強
(おだ つよし)
1990年卒
山口大学医学博士(1995年)
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医・代議員・中国支部評議員・支部運営協議委員
日本循環器学会 循環器内科専門医・社員(代議員)・中国支部評議員
日本心血管インターベンション治療学会 専門医・施設代表医
植え込み型除細動器(ICD)ペーシングによる心不全治療(CRT)研修修了
島根大学医学部臨床教授
緩和ケア研修会修了
臨床研修指導医
山口大学医学部臨床教授
循環器科部長 井本 宏治
(いもと こうじ)
1998年卒
山口大学医学博士(2006年)
日本内科学会 認定内科医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本インターベンション治療学会 認定医
日本内科学会中国支部 評議員
トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対する疾患修飾薬導入認定医
緩和ケア研修会修了
循環器科医長 園山 一彦
(そのやま かずひこ)
1997年卒
鳥取大学卒後臨床研修指導医講習会受講
緩和ケア研修会修了
加藤 孝佳
(かとう たかよし)
2005年卒
山口大学医工学博士(2017年)
日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
日本不整脈心電学会 不整脈専門医
植え込み型除細動器(ICD)ペーシングによる心不全治療(CRT)研修修了
心臓リハビリテーション指導士
HEPTファシリテーター講習会受講
緩和ケア研修会修了
三浦 重禎
(みうら しげよし)
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会 認定医
日本不整脈心電学会 心電図マイスター・JHRS認定心電図専門士・植え込み型心臓不整脈デバイス認定士
HEPT指導者講習会受講
植え込み型除細動器(ICD)ペーシングによる心不全治療(CRT)研修修了
緩和ケア研修会修了
木下 奈津
(きのした なつ)
2014年卒
山口大学医学博士(2022年)
日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
緩和ケア研修会修了
日本超音波医学会 超音波専門医
日本周術期経食道心エコー認定医
SHD心エコー図認定医
河野 由依
(こうの ゆい)
2020年卒
緩和ケア研修会修了
循環器科医員 花本 航希
(はなもと こうき)
2022年卒
緩和ケア研修会修了
岸本 燦太
(きしもと さんた)
2023年卒
緩和ケア研修会修了
診療科について
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一般外来診療時間

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