循環器科
更新日 令和7年4月1日
診療科概要
高齢化や食生活の欧米化が進む中、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や狭心症、心筋梗塞、心不全などの心臓の病気は増加の一途を辿っています。心臓病は日本人の死因に於いて癌(がん)に次いで多い病気です。この様な心疾患やそれらを引き起こす生活習慣病に対して、迅速で的確な診断を行ない、分り易い説明と適切な治療を心掛けております。急性心筋梗塞など急性期循環器疾患には24時間体制で対応しています。当科では島根県民の地域医療のニーズに応えるとともに、最先端の循環器治療を提供できるようスタッフ一同日夜精進しています。
対象疾患;すべての循環器疾患に対応いたします
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、弁膜症、心不全、心筋疾患(拡張型心筋症、心筋炎など)、不整脈、生活習慣病(高血圧症、高脂血症など)、動脈硬化疾患(大動脈解離、閉塞性動脈硬化症など)、肺血栓塞栓症、カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術(PCI)、末梢血管形成術、カテーテルアブレーション、下大静脈フィルター留置術など)、心臓植込み型電気デバイス移植術(ペースメーカー、埋込み型除細動器(ICD)、両心室ペーシング(CRTP)、除細動機能をもった両心室ペーシング(CRTD))など、あらゆる循環器疾患に対応いたします。
また、令和4年11月より、 IMPELLA(インペラ:循環補助用心内留置型ポンプカテーテル)を県内で最初に導入し、心原性ショックに対する救命率の向上に努めています。さらに、近年、心臓植込み型電気デバイスのリードレス化が進んでおり、当院でも、皮下植込み型除細動器(S-ICD)やリードレスペースメーカーの移植術を行っています。これらは、治療戦略を立てる上で大きな武器となっています。
質の高い医療を提供いたします
当院ではあらゆる心臓血管疾患の治療に対応するため、令和4年に最新の血管撮影装置を2式(2部屋)更新しました。これらの装置は従来よりも高精細な画像を低被曝で得ることができ、また同時に2方向からの透視・撮影で、より広範囲をカバーすることが可能となり、治療の質の向上に加え、術時間の短縮や造影剤使用量の低減などにも寄与しています。
学会認定研修施設、施設基準のある特殊治療の認定施設
当院は以下の4つの学会に認定された指定研修施設となっています。
- 日本内科学会認定医制度教育病院
- 日本循環器学会認定循環器専門医指定研修施設
- 日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定研修施設
- 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設
また当院は施設基準のある、以下の特殊治療の認定施設です。
- 冠動脈治療に用いるロータブレーター、ダイヤモンドバック、IVLシステム(血管内破砕術)
- 経静脈植込み型除細動器(TV-ICD)、CRTP、CRTD、S-ICD、リードレスペースメーカー
- IMPELLA(インペラ:循環補助用心内留置型ポンプカテーテル)
入院中の治療計画、経過のご説明
心臓カテーテル検査やペースメーカー植え込みの入院などの際は、治療計画や予想退院日を分り易い日程表(クリニカルパス)にして説明し、お渡ししております。入院中の不安の解消や、退院後のスムーズな社会復帰に役立てていただいております。さらに、令和5年度より、一部の心不全入院においてもクリニカルパスを導入し、入院期間の短縮とスムーズな自宅療養への移行を図っています。
近年の主たる入院検査件数
2023年は延べ655人の患者さんに心臓カテーテル検査を行い、そのうち249人の患者さんに冠動脈形成術(PCI)を行いました。また、心房細動など頻脈性不整脈のアブレーション治療を157名、心臓植込み型電気デバイス移植術を100名の患者さんに実施しました。
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
心臓カテーテル検査(冠動脈造影など) | 852 | 862 | 949 | 967 | 993 | 908 | 774 | 655 |
冠動脈形成術(ステント治療など) | 266 | 272 | 259 | 245 | 276 | 257 | 196 | 249 |
心臓植込み型電気デバイス移植術 | 82 | 73 | 78 | 93 | 94 | 112 | 105 | 100 |
カテーテルアブレーション | 101 | 123 | 135 | 188 | 195 | 159 | 122 | 157 |
広報番組の紹介
当院では、医療に関する情報や病院の取組などを紹介する広報番組を制作し、県内ケーブルテレビおよびYouTubeチャンネルでご紹介しています。
当科に関連する内容を取り上げた動画を下記からご視聴いただけます。

心筋梗塞 (2019年11月放送)

心房細動(2021年1月放送)

「特集:高機能ドック スタート」(2023年11月放送)
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・その他 |
---|---|---|
副院長 | 小田 強 (おだ つよし) |
平成2年卒 山口大学医学博士(平成7年) 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医 代議員・中国支部評議員・支部運営協議委員 日本循環器学会 循環器内科専門医・社員(代議員)・中国支部評議員 日本心血管インターベンション治療学会 認定医・専門医・施設代表医 「植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT)」研修修了 島根大学医学部臨床教授 緩和ケア研修会修了 臨床研修指導医 |
循環器科部長 | 井本 宏治 (いもと こうじ) |
平成10年卒 山口大学医学博士(平成18年) 日本内科学会 認定内科医・指導医 日本循環器学会 循環器専門医 日本インターベンション治療学会 認定医 日本内科学会中国支部評議員 緩和ケア研修会修了 |
循環器科医長 | 園山 一彦 (そのやま かずひこ) |
平成9年卒 鳥取大学卒後臨床研修指導医講習会受講 緩和ケア研修会修了 |
加藤 孝佳 (かとう たかよし) |
平成17年卒 山口大学医工学博士(平成29年) 日本内科学会 認定内科医 日本循環器学会 循環器専門医 日本不整脈心電学会 不整脈専門医 「植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT)」研修修了 心臓リハビリテーション指導士 HEPTファシリテーター講習会受講 緩和ケア研修会修了 |
|
木下 奈津 (きのした なつ) |
平成26年卒 山口大学医学博士 日本内科学会 認定内科医 日本超音波医学会 超音波専門医 日本周術期経食道心エコー認定医 緩和ケア研修会修了 |
|
河野 由依 (こうの ゆい) |
令和2年卒 緩和ケア研修会修了 |
|
三浦 重禎 (みうら しげよし) |
掲載準備中 | |
循環器科医員 | 岸本 燦太 (きしもと さんた) |
掲載準備中 |
花本 航希 (はなもと こうき) |
掲載準備中 |