泌尿器科
泌尿器科
更新日 令和6年4月1日
診療科概要
対象疾患
成人泌尿器系疾患全般
特色紹介
島根県の基幹病院として成人泌尿器科全般にわたり医療を提供しています。膀胱癌、前立腺癌などの悪性腫瘍治療に関してはインフォームドコンセントを重視し、患者さんの年齢、併存疾患に留意したうえで、出来るだけ情報を提供し、患者さんに治療法を選択して頂いています。手術に関しては、ロボット支援手術や腹腔鏡手術を積極的に行い、身体への負担が少ない治療を目指しています。また、救命救急科と連携し、重症尿路感染症、尿路結石、尿路外傷などの泌尿器救急医療に携わっています。
尿路結石
自然排石が不可能な症例に対して、体外衝撃波砕石術(年間50-60件)、経尿道的尿管砕石術 レーザーによるもの(年間30件程度)を主に施行していますが、腹腔鏡下切石術(保険収載がない術式であるため、自費負担で実施)も症例によっては実施しています。
膀胱癌
非筋層浸潤性膀胱癌は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)を年間60-80件実施しています。そのほか、光線力学診断(PDD)を併用したPDD-TURBTも行っています。症例によっては膀胱内注入療法の追加実施も行っております。一方、筋層浸潤性膀胱癌では腹腔鏡下膀胱全摘除術、尿路変向術を実施しています(年間2-5件)が、非耐術症例では抗癌剤動注療法および外照射を併用しています。
腎盂尿管癌
限局性については腹腔鏡下腎尿管全摘除術を積極的に施行しています(年間10件程度)。進行性の尿路上皮癌(腎盂尿管癌、膀胱癌)に対しては、全身抗癌化学療法や免疫チェックポイント阻害薬による治療も行っています。
腎癌
限局性については積極的に外科的治療を実施しています。開腹腎摘除術を年間4-8件、腹腔鏡下腎摘除術を年間20-25件、腹腔鏡下腎部分切除術(ロボット支援手術含む)を年間5-10件実施しています。進行症例に対しては、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬による治療も行っています。
前立腺癌
前立腺癌は限局性であれば、腹腔鏡下前立腺摘除術(年間40件程度)を実施しています。身体の負担を抑え、病変のとり残しを少なくすることなどを目標に手術を行っています。今後は同手術の増加が見込まれます。非耐術症例などでは外照射療法(IMRT)も実施しています。重篤な合併症のある方や、高齢者の方には内分泌併用放射線治療を行っています。進行症例では内分泌療法、アンドロゲンレセプター標的薬、全身抗癌化学療法ラジウム-223による治療も行っています。また、BRCA遺伝子変異を有する方には、PARP阻害剤による治療を行っています。
副腎腫瘍
副腎疾患に関しては当院内分泌代謝科と連携しており、腹腔鏡下副腎摘除術を積極的に採用しております(年間3-7件)。
前立腺肥大症
内服治療による効果が不十分などの患者さんには、経尿道的前立腺切除術(TURP)や経尿道的水蒸気治療(WAVE)を行っています。
ロボット支援手術について
広報番組の紹介
当院では、医療に関する情報や病院の取組などを紹介する広報番組を制作し、県内ケーブルテレビおよびYouTubeチャンネルでご紹介しています。
当科に関連する内容を取り上げた動画を下記からご視聴いただけます。
「特集:手術支援ロボットダビンチ」(2023年7月放送)
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・その他 |
---|---|---|
泌尿器科部長 | 吉野 干城 (よしの たてき) |
1999年卒 島根大学医学博士(2007年) 島根大学医学部臨床教授 日本専門医機構 泌尿器科専門医 日本泌尿器科学会 指導医 日本内視鏡外科学会技術認定医(腹腔鏡技術認定医) 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会腹腔鏡技術認定医 泌尿器科 da Vinci 支援手術教育プログラム(執刀医)修了 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 西日本泌尿器科学会評議員 緩和ケア研修会修了 臨床研修指導医 |
泌尿器科医長 | 杉谷 智之 (すぎたに ともゆき) |
2016年卒 日本専門医機構 泌尿器科専門医 泌尿器科 da Vinci支援手術教育プログラム(執刀医)修了 緩和ケア研修会修了 |
泌尿器科医員 | 藤川 慎之介 (ふじかわ しんのすけ) |
2021年卒 緩和ケア研修会修了 泌尿器科 da Vinci支援手術教育プログラム(助手)修了 |
安藤 謙 (あんどう けん) |
2022年卒 緩和ケア研修会修了 |