リウマチ・アレルギー科
リウマチ・アレルギー科
更新日 令和5年4月1日
診療科概要
当科では関節リウマチや膠原病(全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、皮膚・多発筋炎、シェーグレン症候群、混合性結合組織病など)の他に、血管炎症候群、サルコイドーシス、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛症、IgG4関連疾患、好酸球増多症候群、自己炎症症候群などの診療を行なっています。身体症状としては関節痛や発熱、全身倦怠感などがよくみられますが皮疹や筋肉痛、咳、レイノー現象(指先が一時的に白や紫色に変色したり痺れたりする症状)、神経障害、リンパ節腫脹など多様な症状を伴う疾患群です。
関節リウマチに対しては、メソトレキサートやサラゾスルファピリジン、ブシラミン、イグラチモドといった従来の内服薬に加え、難治例や予後不良例については生物学的製剤といわれる点滴・皮下注射製剤を併用し治療効果を上げています。既往症や年齢、社会的背景などを考慮して薬剤の選択を行い、1つの生物学的製剤で効果不十分な場合は他剤への変更も行っています。また関節炎の原因とされる炎症性サイトカインの細胞内シグナル伝達を阻害することで生物学的製剤と同等の効果が期待されるヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬も使用しています。各膠原病や血管炎症候群などの治療の中心はステロイドですが、シクロホスファミドやシクロスポリン、タクロリムスなどの免疫抑制剤の併用も頻用されます。また、重症例や難治例については血漿交換、免疫グロブリンや生物学的製剤の使用も行っています。
当科対象の疾患は肺、心臓、腎臓、腸管、皮膚、神経、筋肉、骨、関節など多臓器に病変が存在するため、各専門科との連携を密にして診療に当たっています。治療の進歩に伴う効果の一方で感染症や薬剤性臓器障害などの副作用の問題も大きくなってきており、内科診療科としての全身管理を行なっています。
対象疾患
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚・多発筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群などの膠原病
- 高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、結節性多発動脈炎、ANCA関連血管炎、IgA血管炎などの血管炎症候群
- リウマチ性多発筋痛症、サルコイドーシス、ベーチェット病、成人スチル病、IgG4関連疾患などのリウマチ性疾患
- 薬物アレルギーや好酸球性肺炎、好酸球増多症候群などの好酸球増多性疾患
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・その他 |
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リウマチ・アレルギー科部長 (総合診療部長) |
増野 純二 (ましの じゅんじ) |
平成5年卒 日本リウマチ学会 リウマチ専門医 日本専門医機構総台診療専門医 総合診療専門研修プログラム責任者 特任指導医 日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医・指導医 日本病院総合診療医学会 認定医 日本病院会病院総合医 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医 日本消化器病学会消化器病専門医 島根県立中央病院臨床研修プログラム責任者 日本医師会認定産業医 ICD制度協議会 インフェクション・コントロール・ドクター ICLSインストラクター・ディレクター JMECCインストラクター 緩和ケア研修会修了 |