コンセプト

産婦人科医からのメッセージ

産婦人科部長奈良井 曜子ならい ようこ

日本産婦人科学会専門医・指導医。
1999年に当院産婦人科で研修。旧病院からの引っ越しを経験。以後は日本各地の医療機関で勤務。2011年より当院で勤務し、2020年産婦人科部長に就任。

医師と助産師が連携し、きめ細やかなケアが行き届く体制

当院の産婦人科医は9人(非常勤4名含む)のうち4人が女性。看護スタッフは全員が助産師で女性です。助産師は妊娠・分娩・育児のサポートをします。当院では、助産師が妊婦健診から分娩介助まで行い、状態に即して医師と連携し安全なお産になるよう導いています。また、2019年から助産師だけでの分娩取り扱いをする院内助産システム(※1)がスタート。正常な経過であれば院内助産が選べます。

他科の専門医とともに総合的な管理ができるのは当院の強み。新生児科・小児科と定期的にカンファレンスを行い、分娩症例の振り返りや患者さんの情報共有を行っています。近年増加している妊娠糖尿病は内分泌代謝科で治療・指導。早産のリスクが高い場合は、総合周産期母子医療センターである島根大学医学部附属病院と連携して対応しています。

院内助産システム(※1)

正常な経過であれば、妊娠から出産、産後まで助産師が中心となってサポートします。女性に備わっている「産む力」と赤ちゃんに備わっている「生まれる力」を妊娠中から助産師が関わり引き出していきます。

出産後の支援体制を拡充し「産みたい」と思える地域へ!

妊娠から子育てまで長期的にサポートするシステムを検討しています。働いている女性や遠方の方の負担軽減のため、妊婦健診は土曜や夕方も開院している最寄りのクリニックで、分娩はさまざまな状況に対応できる当院で、というセミオープンシステムを開始。

また、産後のデイサービス・宿泊型事業の展開も考えています。産褥期は心身の回復が必要な時期ですが、赤ちゃんのお世話でママは休めません。マニュアルどおりにいかず、理想と現実のギャップに苦しむ頃でもあります。病棟の空きスペースを使い、里帰り感覚でいつでも気軽に利用できる産後院のような形にできればと思います。理想は「病院未満、お家以上」。

今後は、今まで以上に妊娠初期から分娩・育児まで支援を拡充し、「産んでよかった」「また産みたい」と思ってもらえる病院になり、地域の発展に貢献していきたいです。