診療科について
診療体制のご案内
産婦人科
更新日 平成31年1月21日
診療科概要
当院の産婦人科の病床数は41床、2017年の22週以降の総分娩数840例、腹腔鏡を含む開腹手術121件、婦人科進行悪性腫瘍数16例、子宮頚部上皮内腫瘍に対する円錐切除20例です。不妊外来では体外受精・胚移植を125件施行しています。非常勤含めた産婦人科医8名(7名の日本産科婦人科学会認定専門医、1名の専攻医)により、一般的な産婦人科医療と救命救急医療を行っています。さらに、ハイリスク周産期医療、婦人科悪性腫瘍、高度不妊治療などの高度・特殊医療は特殊外来を中心に分担して行っています。全員の医療レベルアップのため、毎朝8時からカンファレンスをして、皆さんにより良い医療を提供できるように努力し、忙しい毎日を送っています。
当院は総合周産期母子医療センターに指定されており、母体・胎児集中治療管理室3床、新生児集中治療管理室6床を有し、島根県の周産期の基幹病院として産婦人科医が常時在院しており、母体搬送は24時間受け入れ可能で51例の母体搬送を受け入れました。島根県ドクターヘリが運航しており、当科医師が同乗するヘリコプターによる母体搬送は2017年4例ありました。また、地域がん診療連携拠点病院、不妊相談センターとしての役割も果たしています。
1.周産期診療
分娩はセントラルモニターの管理下、semiLDR(4室)で行い、「安全な」「快適な」「自然な」「家族的な」分娩を心がけ、可能な限りカンガルーケアを実践し、産後は母子同室により母性を育むといったバランスのとれた周産期管理を目標としています。
妊婦健診は、助産師と医師が連携しながら異常の予防・早期発見に努め、充実した保健指導やバースプランの作成を目指しています。母親教室では、産婦人科医、小児科医、助産師、管理栄養士が参加して専門的な立場から説明し、社会・経済的、医療福祉に不安のある患者さんには医療ソーシャルワーカーが親切に相談に応じます。
ハイリスク妊婦外来では、多胎妊娠、合併症妊娠、子宮内胎児発育遅延、羊水異常、胎児・胎盤異常などの管理行い、早産防止、異常の早期発見・早期治療に努めています。その他、産後健診、乳房外来、助産師乳房外来など患者さんのニーズに応じた特殊外来を行っています。
2.婦人科診療
良性の子宮腫瘍、卵巣腫瘍、子宮内膜症、異所性妊娠の適応例では、腹腔鏡下手術を積極的に施行しています。
婦人科悪性腫瘍については、早期発見・早期治療に努めており、特に子宮頸がん検診ではHPV検査併用検診を推進しています。子宮頸部円錐切除術は日帰り手術で行うこともあります。手術は子宮がん、卵巣癌の根治術が可能です。治療は患者さんの希望、年齢・体力、悪性腫瘍の病理学的悪性度・進展度に応じ、個人のQOLを第一に考えた個別治療をしています。輸血は自己血輸血を用いることでリスクを回避しています。手術について、保険適応のある手術はすべて可能です。抗がん剤治療・放射線治療も通院で行うことが可能です。
3.不妊・内分泌診療
不妊症については、軽度不妊症治療から人工授精、凍結胚移植を行っています。諸事情のため新規採卵は施行していません。不育症の患者さんに対しても、アスピリン・ヘパリン療法を積極的に行っています。必要時、周産期、不妊症、不育症に対して遺伝カウンセリングも行っています。
4.女性のヘルスケア
更年期医療に対しホルモン補充療法等を行い、骨密度測定、乳癌検診も行っています。保健指導室では助産師が問診に加えて更年期の相談に応じます。産婦人科外来とは別に女医が担当する女性専門外来を設け、女性の特有の疾患・相談に対応しています。
5.教育活動
- 1) 定期的院外教育活動
- 特別非常勤嘱託医師 岩成 治 島根県立大学 非常勤講師
- 消防学校の講義 奈良井曜子
- 2) 定期的院内勉強会
- 産婦人科合同カンファレンス 月-金 (08:00-08:45)
- 周産期カンファレンス 第2水曜日 (17:30-18:30)
6.学会活動
- 日本産科婦人科学会 日本女性医学学会
- 日本周産期新生児医学会 日本生殖医学会
- 日本臨床細胞学会 日本受精着床学会
- 日本婦人科腫瘍学会 日本遺伝カウンセリング学会
- 日本産科婦人科内視鏡学会 日本内分泌学会
- 島根母性衛生学会 日本産婦人科手術学会
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 資格・その他 |
---|---|---|
特別 非常勤嘱託医師 |
岩成 治 (いわなり おさむ) |
昭和51年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 日本臨床細胞学会 細胞診専門医 日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医 日本がん検診・診断学会 認定医 日本乳房マンモグラフィ読影資格医 麻酔科標榜医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
医療局次長 | 森山 政司 (もりやま まさし) |
昭和56年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医 日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会 細胞診専門医 日本がん治療認定機構 がん治療認定医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
母性小児診療部長 (産婦人科部長) |
栗岡 裕子 (くりおか ひろこ) |
昭和60年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医 日本生殖医学会 生殖医療専門医 日本内分泌学会 内分泌代謝科(産婦人科)専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医・指導医 女性ヘルスケア暫定指導医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
産婦人科医長 | 奈良井 曜子 (ならい ようこ) |
平成9年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医 母体保護法指定医 検診マンモグラフィ読影認定医師 NCPRインストラクター 緩和ケア研修会修了 |
坪倉 かおり (つぼくら かおり) |
平成12年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 母体保護法指定医 緩和ケア研修会修了 |
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西村 淳一 (にしむら じゅんいち) |
平成13年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医 緩和ケア研修会修了 |
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山上 育子 (やまがみ いくこ) |
平成14年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 緩和ケア研修会修了 |
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江川 恵子 (えがわ けいこ) |
平成19年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 |
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大西 薫 (おおにし かおり) |
平成25年卒 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 |
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岡田 裕枝 (おかだ ひろえ) |
平成27年卒 緩和ケア研修会修了 |