令和5年度 島根県立中央病院 病院情報の公表

        

 当院では、皆さまへの情報公開を目的として、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいて作成した病院指標を公開しています。
 集計対象は、令和5(2023)年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の期間中に当院を退院した患者さんとなります。         
 ただし、24時間以内に死亡した患者又は生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植の患者さんについては集計から除外されています。

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
 令和5年度の退院患者さんについて、入院時の満年齢を10歳刻みの年齢階級別として集計しています。         
  ※90歳以上については1つの階級として集計しています。

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 925 217 265 395 497 839 1653 3163 2255 935
島根県は高齢化県であり、当院は、1次から3次までの救急患者を受け入れる高度救命センターであるため、施設からの入院を含め高齢者の入院患者が多い傾向にあります。地域周産期母子医療センターであり、小児感染症の救急入院を受けているため、0歳から9歳までの入院が多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
 診療科ごとに患者数上位5位までの診断群分類について集計し、DPCコード、DPC名称、患者数、自院の平均在院日数、
 全国の平均在院日数、転院率、平均年齢、患者用パス(任意)、解説を掲載しています。         
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。
        
  DPCコード:診断群分類を表す14桁のコード。傷病名や手術、処置等の治療内容の組み合わせにより分類されています。         
  DPC名称:DPCコードで表された傷病名や治療内容等を表示しています。         
  患者数:該当の診断群分類に分類される患者さんの総数です。         
  平均在院日数(自院):在院日数(入院していた日数)の当院の平均値です。         
  平均在院日数(全国):厚生労働省より公表されている在院日数(入院していた日数)の全国の平均値です。         
  転院率:該当の診断群分類に分類される患者さんのうち、当院から他院へ転院した患者数の割合です。         
  平均年齢:該当の診断群分類に分類される患者さんの入院時の平均年齢です。

総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 64 26.42 20.60 20.31 86.91
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 35 17.26 13.52 2.86 82.54
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 処置2なし 副傷病なし 21 15.29 14.23 9.52 69.29
100380xxxxxxxx 体液量減少症 20 13.55 10.60 15.00 77.75
0400801499x002 肺炎等 15歳未満または市中肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし 副傷病なし A-DROP スコア2 18 12.67 15.44 0.00 86.39
体力がある方の細菌性肺炎では治療で短期間で回復し転院になることもないですが、老衰の最終段階で経口摂取困難で起こる誤嚥性肺炎や脱水症については回復が進まず慢性期病院へ転院になることがあります。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし エダラボン 副傷病なし RankinScale0~2等 44 18.16 15.70 20.45 74.05
010230xx99x00x てんかん 手術なし 処置2なし 副傷病なし 34 6.94 7.20 0.00 68.32
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 処置2なし 33 7.06 6.25 0.00 72.97
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10未満 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 26 25.62 19.09 65.38 74.04
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 25 5.80 4.73 0.00 72.96
当院は急性期病院であり神経内科の入院は救急外来からの入院の占める割合が非常に高い傾向にあります。したがって神経救急で頻度の多い脳血管障害とてんかん発作による入院が多くなっています。脳梗塞、脳出血、てんかんのすべての在院日数が前年より短縮されています。今年度は5位に誤嚥性肺炎ではなく前庭機能障害が入っています。
呼吸器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし 62 2.85 2.98 0.00 73.50
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 処置2なし 58 18.45 18.65 8.62 75.74
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 副傷病なし 46 6.13 8.33 13.04 72.33
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 31 17.45 13.59 12.90 78.35
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 15 15.27 13.70 13.33 78.47
当院では1泊2日で気管支鏡検査を行っております。肺結核の可能性がある場合は、検査後の排菌陰性を確認するまで入院期間が延長することがあります。
間質性肺炎の急性増悪に関しては呼吸器科で入院加療を行います。在宅酸素調整、リハビリなども必要なことが多く入院が長期となることがあります。
化学療法は外来での投与を原則としていますが、初回投与は入院で導入しています。化学療法中の患者の有害事象での入院対応や緩和ケア中の患者の状態悪化に関しては、緩和ケア病棟がないこともあり呼吸器科での入院・入院が長期になることがあります。
慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に関しては呼吸器科で入院加療を行います。在宅酸素調整、リハビリなども必要なことが多く入院が長期となることがあります。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術等 処置2なし 151 4.99 4.57 0.00 66.97
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈ステント留置術等 処置1なし 処置2なし 121 4.57 4.26 0.00 71.83
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査等 処置2なし 転院以外 109 3.32 3.05 1.83 70.57
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 67 10.54 9.77 2.99 81.93
050130xx9900x0 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外 52 21.21 17.38 13.46 86.62
当科では開業医や近隣病院の先生方より狭心症で多くの患者さんをご紹介いただいております。検査のみなら2-3日、カテーテル治療(冠動脈形成術)は3-4日の入院です。
心房細動など頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術も積極的に実施しており、5日前後の入院期間です。症候性の徐脈性不整脈に対しては、ペースメーカ植込み手術を実施しています。経静脈電極を用いた手術の場合は10日前後の入院です。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし 109 13.81 8.75 1.83 74.78
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 59 8.20 7.58 1.69 59.61
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 57 7.00 7.61 0.00 74.72
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 処置2なし 55 7.64 8.55 0.00 64.49
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 処置2なし 50 8.08 5.64 2.00 59.40
救命救急センターとしての機能があり、肝胆道系の感染症や消化管感染症、消化管出血などに対する治療件数が多くなっています。
また悪性疾患に対する内視鏡治療や超音波下治療を積極的に行っています。
血液腫瘍科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし ブレンツキシマブ ベドチン等 94 7.69 12.88 0.00 76.10
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキシマブ 21 7.52 9.62 0.00 73.05
130010xx99x9xx 急性白血病 手術なし アザシチジン+ベネトクラクスあり 16 6.00 13.10 0.00 77.88
130030xx97x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり ブレンツキシマブ ベドチン等 15 26.73 30.73 6.67 76.07
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし エロツズマブ等 13 14.92 16.12 0.00 73.46
ホジキンリンパ腫を除くと、高齢者の占める割合が多くなっていますが、可能な限り治癒を目指した治療を行っています。また、地域医療機関と連携することで、在院日数の短縮に努めています。
内分泌代謝科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) インスリン製剤(注射薬に限る) 53 11.04 13.99 1.89 68.58
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 33 2.48 5.10 0.00 33.48
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2なし 25 5.72 10.66 0.00 62.84
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし I131内用療法 21 4.57 5.83 0.00 60.19
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 処置2なし 副傷病なし - - 13.15 - -
糖尿病教育入院(1週、2週、週末)に積極的に取り組んでおり、歯周病予防の為、歯科口腔外科にも介入して頂いています。
また妊娠糖尿病に関しても産婦人科、歯科口腔外科にも介入して頂き、手厚く管理しています。
甲状腺癌術後のRI内用療法、分子標的薬治療も増加傾向です。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 103 6.03 6.87 0.97 62.48
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア 15歳以上 鼠径ヘルニア手術等 80 3.54 4.55 0.00 65.91
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わない等 41 5.02 5.29 0.00 37.00
06007xxx9906xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 処置1なし フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩+オキサリプラチン 31 3.16 5.15 0.00 70.35
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 28 8.29 8.95 3.57 73.89
患者数、在院日数ともに例年通りで維持しており、良好な成績であります。
乳腺科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等 処置1なし 58 13.86 9.88 1.72 66.52
090010xx97x4xx 乳房の悪性腫瘍 その他手術あり シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり等 19 3.32 7.37 0.00 58.47
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり等 副傷病なし 13 2.00 3.51 0.00 57.31
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない) 12 6.00 5.64 0.00 71.75
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし - - 6.59 - -
基本的にセンチネルリンパ節生検を行い、腋窩リンパ節郭清の適応を判断しています。
術前・術後補助化学療法等の導入は原則入院で行い、その後は外来で施行しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 46 8.24 9.88 8.70 76.37
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 動脈造影カテーテル法(選択的に造影撮影) 処置2なし 39 2.64 2.95 0.00 64.31
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置2なし 副傷病なし 36 7.75 8.38 8.33 63.97
010030xx01x0xx 未破裂脳動脈瘤 脳動脈瘤頸部クリッピング等 処置2なし 18 12.50 14.71 0.00 70.56
010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 動脈造影カテーテル法(選択的に造影撮影) 処置2なし 18 2.39 3.12 0.00 74.28
高齢化を反映し、高齢者頭部外傷患者が多い傾向がみられます。また、未破裂脳動脈瘤、脳血管病変に対する患者増加がうかがえました。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 180 31.72 25.50 77.22 84.43
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 39 3.54 4.76 2.56 46.33
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 手術なし 37 19.81 19.34 43.24 81.00
070343xx02x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤、不安定椎 内視鏡下椎弓切除術等 処置2なし 36 15.81 11.53 5.56 72.39
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 処置2なし 35 24.89 19.27 68.57 81.31
当院は高齢者の骨折患者さんが入院されることが多いため、大腿骨近位部骨折、胸腰椎椎体骨折、橈骨遠位端骨折、骨盤の骨脆弱性骨折の入院比率が多くなっています。 
大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折は手術症例が、胸腰椎椎体骨折、骨盤の骨脆弱性骨折は保蔵療法の症例が多くなっています。
また脊柱管狭窄症に対する内視鏡下椎弓切除術が増えてきました。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術等 処置2なし 45 9.69 10.42 0.00 76.42
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 四肢の血管拡張術・血栓除去術等 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 25 5.76 5.21 0.00 74.64
050163xx9900xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 手術なし 処置1なし 処置2なし 13 4.69 8.11 0.00 79.31
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤血管内焼灼術等 12 2.00 2.61 0.00 68.08
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む) 弁置換術等 処置1なし 中心静脈注射等 12 19.50 21.53 0.00 71.92
当科は対象疾患の患者さんの手術時年齢が高齢であり、様々な合併症を有している症例が多くなっていますが、可能な限り低侵襲化治療を導入し在院日数の短縮化を図るようにしております。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 30 10.77 9.89 0.00 66.50
040200xx01x00x 気胸 胸腔鏡下肺切除術等 処置2なし 副傷病なし 22 7.68 9.54 0.00 28.14
040200xx99x00x 気胸 手術なし 処置2なし 副傷病なし 18 10.39 9.17 5.56 64.28
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし 16 3.00 2.98 0.00 75.69
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 16 12.06 13.59 12.50 77.38
胸部異常陰影に対して気管支鏡での肺生検やCTガイド下肺生検で行い、治療前に病理診断を試みています。肺がん、気胸に対して胸腔鏡下手術を積極的に行っています。原発性肺がんで手術が困難な場合(再発や転移がある場合)は化学療法を入院で導入したうえで、外来化学療法を行っています。また、緩和治療も並行して行い、入院が必要な場合があります。
腎臓科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 人工腎臓 16 12.50 13.81 0.00 72.13
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 15 7.53 11.49 13.33 52.80
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等 処置2なし 副傷病なし 13 4.62 7.57 0.00 70.69
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 10 3.30 6.44 0.00 51.70
180040xx97x1xx 手術・処置等の合併症 手術あり 中心静脈注射等 - - 33.87 - -
慢性腎臓病、急性腎障害, ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎の腎生検・治療、ブラッドアクセス作成、透析導入(血液、腹膜)と腎
疾患領域を幅広く診療しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 93 11.42 13.52 2.15 79.99
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 82 2.02 2.44 0.00 73.77
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用等 処置2なし 64 10.44 6.85 0.00 78.09
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 42 13.64 11.19 0.00 70.90
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 副傷病なし 34 6.41 5.22 0.00 65.00
急性期病院のため有熱性尿路感染症の症例を積極的に受け入れており、多い傾向にあります。膀胱悪性腫瘍は初診、再発例ともに多く、症例数は多数です。 PSA高値で紹介となる症例も多く、前立腺生検も漸増がみられます。前立腺生検の増加や近医からの紹介に伴い、早期前立腺癌の症例数も増え、前立腺癌手術は増加傾向にあります。尿路感染や尿路結石症例は前述のように多く、紹介も多数で経尿道的尿路結石除去術の施行症例数は増加傾向にあります。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 36 4.89 6.02 0.00 56.53
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 31 8.58 7.53 3.23 32.29
030428xxxxxxxx 突発性難聴 26 7.92 8.55 0.00 58.85
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 21 5.00 5.80 0.00 36.05
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 18 6.33 6.75 0.00 60.17
島根県西部には耳鼻科常勤医を有する病院がないため、県西部からの患者さんも多く、当院通院に1時間以上かかる患者さんが多いです。そのため扁桃術後をはじめとした術後の患者さんは、術後出血時にすぐ来院できないため、他県より比較的平均在院日数が長くなっている傾向あります。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 55 2.24 2.54 1.82 76.11
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 - - 4.46 - -
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く) 手術あり - - 3.08 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
白内障手術は片眼で1泊2日の入院で行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 処置1なし 60 9.55 12.88 1.67 66.55
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 29 7.31 9.29 0.00 70.83
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術等 処置1なし 11 2.27 3.93 0.00 57.09
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) その他手術あり 処置1なし - - 4.28 - -
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 処置1なし 副傷病なし - - 10.61 - -
・膿皮症:丹毒、蜂窩織炎などの細菌感染症に対し、抗生剤点滴と患部安静を目的に入院加療を行い、概ね適正な入院期間で退院できています。
・帯状疱疹:頭部帯状疱疹や免疫不全状態の患者、すでに汎発性帯状疱疹となった患者に対し、入院にて抗ウイルス剤点滴を行い、適正な入院期間で自宅退院できています。
・腫瘍摘出:主に良性腫瘍の局所麻酔での摘出術の際、手術当日に入院、翌日術後の出血の有無などの創部の確認を行い、ほぼ問題なく、自宅退院可能となっています。
救命救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 処置2なし 副傷病なし 42 2.71 3.62 4.76 53.29
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 32 12.81 13.52 6.25 78.47
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 28 3.14 4.73 0.00 70.46
100380xxxxxxxx 体液量減少症 23 3.39 10.60 8.70 77.52
161020xxxxx00x 体温異常 処置2なし 副傷病なし 14 3.21 6.60 0.00 75.64
当院の特徴として
1.薬物中毒については、精神疾患合併例による過量服薬が増加しています。精神状態の評価と並行しての薬物副作用発現に対する厳重な身体管理と治療が必要になりますが、症状改善後は速やかに退院できています。
2.腎/尿路感染および体液量減少症に関しては,後期高齢者の受診の割合が高く、多くの基礎疾患・合併症を抱えている症例が多く、入院傷病だけでなく基礎疾患が重症化することも多いため、それらを含めた総合的な全身管理が必要となります。施設への退院調整や転院調整を必要とする症例も数多く、疾患治療だけでなくその調整に時間を要するため平均在院日数が長期となっています。
3.前庭機能障害については、内耳性めまいを呈し、症状が強く全く動くことができず自宅生活が困難となったり、吐気/嘔吐症状が強く、経口摂取ができないことによる脱水状態がある患者さんが入院を要しています。
4.熱中症および、寒冷環境による体温異常が多くみられました。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170x199xxxx 早産、切迫早産 34週未満 手術なし 40 11.63 20.10 12.50 30.08
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし 32 8.97 10.56 0.00 31.16
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 26 2.81 2.96 0.00 46.38
120140xxxxxxxx 流産 22 1.95 2.43 0.00 35.59
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし カルボプラチン+パクリタキセルあり等 副傷病なし 21 4.48 4.05 0.00 67.43
切迫早産ではDr.Arabinペッサリーを用いた早産予防の管理を行っています。35週未満で病状進行がある場合は、母体搬送となる症例があります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 161 3.83 5.96 0.00 1.14
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 79 1.00 2.12 0.00 2.78
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上 手術なし 処置2なし 77 5.94 6.07 0.00 0.00
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 処置2なし 55 3.89 5.86 0.00 4.65
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 処置2なし 51 3.00 3.56 0.00 2.16
気道感染症はガイドラインに従った治療を行っています。熱性痙攣についてはクリニカルパスを作成し適切な経過観察を行なっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
 5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)について、初発患者はUICCのTNMから示される病期分類による患者数を、         
 再発患者は集計期間内の患者数を集計しています。         
  ※患者数は延患者数としています。         
  ※Stageが「0」のものは集計対象外としています。         
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。
        
  UICC病期分類:         
    がんの進行度を判定する基準として国際対がん連合(UICC)によって定められた分類方法です。         
    原発がんの大きさ・広がり・深さ(T)、所属リンパ節転移の状況(N)、他の臓器への遠隔転移の状況(M)によって         
    区分し、病期(Stage)を0期からⅣ期として分類しています。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 68 - - 20 14 106 1 8
大腸癌 29 23 48 32 29 237 1 8
乳癌 24 63 12 - - 20 1 8
肺癌 33 11 25 83 77 124 1 8
肝癌 - - - - - 65 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃癌:胃癌の総数は年々減少傾向にはあります。当院での胃癌初発患者102例中のうち、約66.7%が初期段階のstageⅠで、例年よりも多い割合となっており、早期発見割合が増加していました。しかし、約20.0%は進行段階のStageⅣでした。また、診断から終末期まで当院に通院する患者も多いので、再発患者も多くみられる状態です。早期発見できるように、引き続き検診の啓蒙が必要と考えられます。
大腸癌:当院では早期のステージから進行癌および再発癌に対しても積極的な加療を行っています。いずれも特に進行癌を多数加療している実績が示されています。
乳癌:乳癌の初発診断ではStage I・IIで診断される方が多いです。
肺癌:初発患者のうち、初診時にすでに進行状態で診断される患者さんが多くおられます。また、診断から治療において当院に継続して通院して頂くことが多いため、経過中の検査で再発を診断される患者さんが多いと考えます。
肝癌:初発患者のうち、初診時にすでに進行状態で診断される患者さんが多くおられます。また、診断から治療において当院に継続して通院して頂くことが多いため、経過中の検査で再発を診断される患者さんが多いと考えます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
 成人の市中肺炎の重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を掲載しています。         
 重症度はA-DROPスコアを用いて軽症(0点)、中等症(1~2点)、重症(3点)、超重症(4~5点)で表記しています。         
  ※ウイルスによる肺炎や食物などの誤嚥による肺炎は集計対象外としています。
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。
        
  市中肺炎:普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことです。         
  A-DROPスコア:         
    男性70歳以上又は女性75歳以上、BUN21mg/dL以上または脱水あり、SpO2 90%以下(PaO2 60Torr 以下)、         
    意識障害あり、収縮期血圧90mmHg以下の5項目によって評価されるもので、1項目該当で1点、2項目該当で2点となります。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 21 10.33 60.81
中等症 144 14.85 81.16
重症 58 18.40 87.88
超重症 16 15.63 85.94
不明 - - -
年齢が高くなると重症化しやすく、回復して退院するまでの在院日数が伸びる傾向にあります。コロナ感染後の療養場所の調整で在院日数の延長傾向があります。肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチン、新型コロナワクチンの接種で重症化が防げます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
        
 脳梗塞の患者数を医療資源を最も投入した傷病のICD10別に集計し、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率
 を掲載しています。
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 217 21.01 78.02 30.57
その他 12 24.08 81.67 1.31
ほとんどの患者さんが脳梗塞発症3日以内に来院されています。当院は超急性期治療(血栓溶解療法、血栓回収療法)が可能な病院であり、多くの患者さんに超急性期治療を提供したいのですが、10%前後に留まっています。3日以内とひとくくりにしても、超急性期治療の対象になるのは、遅くとも最終健常時間(普段と変わりないことが確認または推測された最後の時間)から22時間程度までです。3日以内の患者さんには中等症から重症が多く含まれ、リハビリ病院への転院率は3割程度です。患者数は2023年度減少しました。在宅復帰率を上げていくためにも、発症後速やかに受診することを啓蒙していく必要があります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
 実施された手術を診療科ごとに集計し、患者数、術前日数、術後日数、転院率、平均年齢及び患者用パス(任意)を掲載しています。
 輸血関連、創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術、軽微な手術およびすべての加算は除外しています。
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 15 0.07 24.40 80.00 78.13
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2㎝未満) - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
脳梗塞超急性期の治療は血栓溶解療法と血栓回収術が標準的となっています。県内の適応症例をドクターヘリなども活用し速やかに搬送し、集約的に治療を行っています。手術を受けられた患者さんの人数は昨年より8人減少しましたが、年齢が78歳弱と昨年より1.8歳若くなっています。手術までの時間も短縮できています。年齢が高くても効果が期待できれば行っています。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 128 2.00 3.01 0.00 69.12
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 97 2.28 3.55 1.03 72.09
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 45 0.00 18.71 8.89 73.11
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 35 0.17 7.20 0.00 73.29
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他のもの) 31 3.61 3.87 0.00 62.13
当科では開業医や近隣病院の先生方より狭心症で多くの患者さんをご紹介いただいております。検査のみなら2-3日、カテーテル治療(冠動脈形成術)は3-4日の入院です。
心房細動など頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術も積極的に実施しており、5日前後の入院期間です。症候性の徐脈性不整脈に対しては、ペースメーカ植込み手術を実施しています。経静脈電極を用いた手術の場合は10日前後の入院です。
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 75 2.44 13.76 5.33 73.79
K6532 内視鏡的胃ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 54 1.02 5.02 0.00 75.02
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 40 1.83 8.80 0.00 71.42
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内局所持続注入用皮下植込型カテーテル設置(他) 37 4.19 17.30 0.00 69.49
K654 内視鏡的消化管止血術 34 1.88 9.32 2.94 74.09
高齢化に伴って増加している胆道疾患に対してはより侵襲の少ない内視鏡治療を積極的に行っています。悪性疾患については内視鏡治療を積極的に行っていますが、一方で進行例に対する植込み型カテーテルを用いた抗癌剤治療も増えています。
消化管出血は抗血栓療法を行う患者さんの増加もあり増加傾向で、上下部消化管内視鏡での止血術を24時間体制で施行しています。
血液腫瘍科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内局所持続注入用皮下植込型カテーテル設置(他) 22 9.91 22.68 13.64 74.41
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3㎝未満) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
皮下植込型カテーテル設置を行うことで抗がん薬の投与をより安全に行うことができ、患者、医療スタッフの負担軽減にも寄与しています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 110 2.55 4.36 2.73 62.95
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 68 1.07 1.35 0.00 65.00
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 43 0.53 3.60 0.00 39.58
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内局所持続注入用皮下植込型カテーテル設置(他) 42 2.21 4.55 0.00 68.60
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 35 4.71 11.23 2.86 73.00
良性疾患、悪性疾患とも例年通りの手術数を維持できています。
乳腺科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・腋窩部郭清を伴わないもの) 37 2.00 9.11 0.00 66.41
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内局所持続注入用皮下植込型カテーテル設置(他) 26 0.23 2.31 0.00 58.50
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除併施しない) 14 1.00 15.86 0.00 63.86
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの) 13 3.23 4.54 7.69 71.85
K474-31 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(マンモグラフィー又は超音波装置によるもの) - - - - -
画像診断の向上や乳房再建の保険適応拡大また遺伝性乳癌検査の普及により、乳房切除術が増加傾向にあります。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 50 0.42 11.18 18.00 78.74
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 31 1.10 27.06 19.35 69.84
K1742 水頭症手術(シャント手術) 18 8.33 14.22 27.78 74.89
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 18 4.83 33.78 16.67 54.67
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 16 0.88 16.44 12.50 71.69
高齢化により血管内治療が増加しており、機器の改良などにより血管内治療(コイル塞栓術や頚動脈ステント留置術)の成績も向上しています。
正常圧水頭症に対する、頭部を切らずに行う、硬膜下腹腔短絡術(LP shunt術)も積極的に行っております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 116 4.17 24.97 68.10 84.15
K0811 人工骨頭挿入術(股) 79 4.68 24.58 77.22 81.92
K131-2 内視鏡下椎弓切除術 38 4.26 13.21 7.89 74.13
K0462 骨折観血的手術(下腿) 等 35 4.34 23.11 22.86 45.66
K0483 骨内異物(挿入物)除去術(前腕) 等 32 1.44 3.91 0.00 44.97
当院は高齢者の骨折患者さんが多いため、大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折、橈骨遠位端骨折に対する手術が多くなっています。
また脊柱管狭窄症に対する内視鏡下椎弓切除術も増えてきました。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 35 1.31 8.63 0.00 75.94
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 32 1.38 4.69 0.00 73.22
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 15 1.33 9.53 0.00 78.73
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 13 0.00 1.00 0.00 68.46
K5522 冠動脈バイパス移植術(2吻合以上) 10 9.70 19.50 0.00 69.90
当科は対象疾患の患者さんの手術時年齢が高齢であり、様々な合併症を有している症例が多くなっていますが、可能な限り低侵襲化治療を導入し在院日数の短縮化を図るようにしております。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) 20 2.75 3.70 0.00 25.70
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 16 1.50 8.19 0.00 64.75
K496-2 胸腔鏡下醸膿胸膜切除術 11 3.82 23.36 36.36 73.27
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内局所持続注入用皮下植込型カテーテル設置(他) - - - - -
原発性肺がん肺葉切除に加えて、2㎝以下の小型肺癌には積極的に縮小手術である肺区域切除も根治術として治療の選択肢としています。高齢者、低肺機能患者には術後肺機能を温存するための縮小手術(肺区域切除、肺部分切除)を行って切除するようにしています。転移性肺がんについては、部分切除で切除を選択しますが、部位によっては腫瘍を取りきるために区域切除や肺葉切除が必要な場合があります。膿胸に対する治療として、胸腔鏡下醸膿胸膜切除術を行っています。気胸(自然気胸、肺気腫に伴う続発性気胸など)に対して、胸腔ドレナージで肺瘻が遷延する場合や再発をする場合に、原因となる肺嚢胞を胸腔鏡下に切除し、再発を予防しています。また、抗がん剤治療を行う患者さんに中心静脈ポートを留置して確実に血管確保できるようにしています。
腎臓科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 64 0.47 1.41 0.00 69.16
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 17 1.12 2.71 11.76 69.76
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回の実施後3月以内に実施する場合) - - - - -
K639 急性汎発性腹膜炎手術 - - - - -
シャント作成術、狭窄に対するPTA、CAPDカテーテル関連手術(留置術、腹膜炎による抜去術を含む)を行っています。また心不全、適当な皮静脈のない患者さんなどに対する長期カテーテル留置術が増加しています。それに伴い上腕動脈表在化が減少しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術・電解質溶液利用のもの) 67 1.61 6.79 0.00 76.97
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 53 2.13 11.11 16.98 77.49
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 等 34 1.56 3.85 0.00 65.00
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 29 1.03 11.28 0.00 69.41
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 21 1.62 11.67 0.00 72.29
膀胱悪性腫瘍は初発、再発ともに多く、手術症例も多い傾向にあります。急性期病院のため、尿路感染症例を積極的に受け入れており、閉塞性腎盂腎炎では経尿道的尿管ステント留置術を積極的に実施しています。尿路感染、尿路結石症例は多く、経尿道的尿路結石除去術の施行症例数は増加傾向にあります。前立腺癌、腎癌、腎盂尿管癌に対しての開腹手術は減少し、腹腔鏡手術が増加傾向にあり(前立腺手術ではロボット支援手術が増加)、平均在院日数も良好と判断します。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 10 0.70 3.40 0.00 60.10
K6104 動脈形成術、吻合術(指(手、足)) - - - - -
K013-21 全層植皮術(25c㎡未満) - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -
K287 先天性耳瘻管摘出術 - - - - -
当院は高度救命救急センターを設置しており、切断四肢の受け入れも行っている為、これらに付随した加療も多数行っています。
これら以外にも眼瞼下垂症手術に伴う短期入院、腫瘍、潰瘍治療などさまざまな疾患に対応しております。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 38 1.03 6.68 2.63 29.32
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 26 1.00 3.12 0.00 59.73
K347-5 内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型(下鼻甲介手術) 26 0.92 3.00 0.00 36.38
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 21 1.05 3.33 0.00 58.76
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 17 0.00 4.53 0.00 48.29
当院では良性手術を主体に治療を行っています。
良性手術は若い方での対応が多く、できるだけ短期入院で対応しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合・その他のもの) 61 0.20 1.02 0.00 75.46
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K2422 斜視手術(後転法) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
白内障手術は手術日に入院していただき、翌日退院としています。
他に、主に子供の水平筋のみで治療可能な斜視手術も施行しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 26 0.73 1.08 0.00 46.38
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側,腹腔鏡) 21 0.90 3.24 0.00 38.76
K9091イ 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法によるもの) 19 1.42 1.21 0.00 35.47
K861 子宮内膜掻爬術 11 0.36 0.82 0.00 39.73
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側,開腹) 11 1.64 6.73 0.00 49.00
子宮頸部異型成、子宮頸部上皮内癌で、子宮頸部切除術を行い、進行癌となる前に手術しています。
卵巣腫瘍は主に腹腔鏡手術を施行しており術後3日で退院可能です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
 医療資源を最も投入した傷病名が播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症について、
 入院の契機となった傷病名と同一か異なるかそれぞれ症例数を集計し、症例数、全退院患者数に対する発生率を掲載しています。
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 16 0.14
異なる 30 0.27
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 107 0.96
異なる - -
当院では高齢者が多く、尿路感染および肺炎などの細菌感染から敗血症や播種性血管内凝固症候群となりやすいです。敗血症や播種性血管内凝固症候群に対しては、集中治療室において専門医による高度集中医療を行っています。また、敗血症・真菌感染症などの感染管理は、感染コントロールチーム(ICT)が積極的に介入しています。
これら重症患者は、原疾患に関わらず集中治療科が主体となり治療を行っています。
 手術・処置等の合併症については、重篤なものは医療安全推進室が積極的に介入・事例検討を行い再発防止に努めています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
 肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を実施した患者のうち、肺血栓塞栓症予防対策を実施した患者数を掲載しています。         
 周術期の肺血栓塞栓症の予防行為の実施は、発生率の低下につながります。         
 リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改定版)」         
 (日本循環器学会等)に準拠しています。
  ※入院時年齢15歳以上を対象にしています。        
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1101 1037 94.19
全国自治体病院協議会 医療の質・医療安全指標の評価・公表等推進事業の2023年度の肺血栓塞栓症予防対策実施率は93.0%で、当院の実施率94.19%は、概ね全国平均レベルです。また、当院の直近3年間の致死的・重症肺血栓塞栓症の発生件数は、予防対策のおかげで1~3件と低く抑えられています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
 血液培養を実施した日のうち、1日に2セット以上実施のある日数を掲載しています。
 血液培養は1セットのみの場合の擬陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。        
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
4830 4351 90.08
血液培養は重症な感染症を診断するために有用な検査で、一般的には2セット実施されます。しかし、小児など1セットが一般的なもの、採取困難なものもあり90%の実施率となっています。セット数など含め、高い水準で行われていると考えます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
 広域スペクトル抗菌薬が処方される前に細菌培養同定検査を実施した患者数を掲載しています。
 近年、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。
 耐性菌の発生や蔓延を防ぐため適切な抗菌薬使用が推進されており、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。        
  ※患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しています。

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
894 837 93.62
広域抗菌薬使用前は血液培養2set採取が一般的です。治療途中での薬剤の変更時などにあらかじめ結果が分かっている場合もありますので100%にはなっていませんが、高い水準で実施されていると考えられます。
更新履歴
2024/9/20
令和5年度病院指標を公開しました
2024/9/30
令和5年度病院指標を更新しました